2023.09.09
こんにちは、岡村です。
前回は水蒸気や防湿シート、気流留めのお話をしました。
今回は、jigsawの換気システムについてお話します。
換気とは、有害物質などが溜まらないように空気を入れ替えること。
建築基準法で定められています。
一般的な換気は、トイレや廊下など部屋の上部に小さな換気扇があり、空気を排出しています。
一般的な排気の換気扇
機械で強制的に排出して、その圧力で自然に給気する、これが「第三種換気」と言われるもの。
給気する部分は、窓の上部に吸気口があったり、壁の上部に吸気口があったりします。
窓の上部にある吸気口
壁の上部にある吸気口
それに対して、機械で強制的に排気して、給気も機械で強制的に行うものを「第一種換気」と言います。
第一種換気システムは、強制的に排気する空気と、
強制的に給気する空気をダクト(パイプ)を使って交差させて熱交換をおこないます。
熱交換とは、高い温度を持っている空気からエネルギーをもらって、低い温度の空気の温度を上げること。
ダクト式第一種換気は、機械で強制的に排気も給気も行っているので、電気代もかかります。
もちろん季節や電力会社、どこのメーカーの換気システムかにもよりますが、
ダクト式第一種換気システムの電気代はおおよそ1ヶ月に700円~2,000円ほどかかります。
jigsawの換気システムは、前者の「第三種換気」。
DSDDという換気システムを使っていて、その電気代は機械では排気しか行わないので1ヶ月300円を切ります。
そして、タイトルにある「電気代0円で0℃の空気を18℃に変える」というのはどういうことでしょうか?
先に述べたダクト式第一種換気システムは、強制的に排気と給気を行い、
空気を交差させて排気して捨てる空気(冷暖房された空気)から熱をもらい、外から入ってくる空気の温度を上げたり下げたりします。
第一種換気システムの仕組み
機械で強制的に空気の排気・給気を行うことから電気代もかかるということです。
jigsawの換気システムDSDDは、機械排気のみ。
それなのに、電気代をかけずに温度を上げるという優れものです。
どんな仕組みかというと、【地中熱】を利用して温度を上げます。
地面は太陽の熱で地盤面から10mほどの深さまでは温められています。
真冬、気温が0℃でも地中は約15℃ほどの熱を持っています。
その熱を利用するというわけです。
基礎断熱により保温された床下は、地中熱によって床下の気温が真冬外気温0℃でも約13℃ほどになります。
これは、jigsawで実際に温度計を設置して測りました。
外気温0℃で入ってきた空気を床下に通し、0℃から13℃へ上げます。
そして、壁の中を通って室内に供給されます。
その壁を通る時、室内は暖房によって温められているので、壁のクロスやボード、木材なども温められています。
13℃で上がってくる空気は、壁を上がる過程でも温度上昇され、室内に供給される時には約18℃になって出てきます。
これも、放射温度計で計測したら、外が3~6℃など寒くてもしっかりと18℃ありました。
床や離れた部分の温度を測る放射温度計。(※写真の温度は床が冷えている状態です)
※夏や逆に、外気が温かく、室内は冷房で冷えています。
地中の温度も外気よりも低く、入ってくる空気が30℃を超える温度でも、床下で冷えて大体28℃前後ぐらいになります。
そして壁を通って上がってくる時少しだけ温度が下がって27℃ぐらいで出てきます。
機械で強制的に温度を上げたり下げたりする仕組みではなく、地中の熱を利用した、
そこには電気代が0円で熱交換ができる換気システムということです。
電気代が上がってきた昨今、特に冬場は高くなりがちな電気代に、
少しでも省エネに貢献する設備だとありがたいですよね。
また、jigsawのDSDD換気システムはエアコンの電気代を少しでも抑える仕組みもあります。
エアコンの消費電力を抑える仕組みについては、また次回お話したいと思います。
それではまた。
追伸
来週末16・17・18日の土日月は、朝倉にてモデルハウスの見学会を開催します。
今回は月曜日が祝日ですので、普段見学会に足を運べないという方も月曜日にお越しいただけたらと思います。
jigsawの見学会は、予約は必要ありません。
すでにお家を建てられている方、建てる予定はないけど家を見るのが好きな方、
ご近所の方など、どなたでもお気軽にご来場ください。
まだまだ日中は暑いですので、冷たいコーヒーやジュースをご用意してお待ちしております(^^)
ジュースだけ飲みに来るというのでもOKです。(笑)
なお、見学会ではブログでお話している断熱や気密、換気システムや電気代についてなどのお話もしています。
疑問に思うことなどあれば、お気軽にご質問ください(^^)
皆さまのたくさんのご来場をお待ちしております。